令和7年度から新たに第三者評価の対象となる「日常生活支援住居施設(日住)」。今回は、私たち評価者が実際に施設を訪問し、評価を実施するにあたって心掛けるべき「重要な留意点」について解説します。
日住を利用される方は、認知機能の低下や精神疾患、障害、過去のトラウマなど、一人ひとり異なる複雑な課題を抱えています。そのため、現場で行われている生活支援は、あらかじめ決められたマニュアルやプログラムに沿って画一的に提供できるものではありません。日々の生活の中でのさりげない声かけや、個別事情に合わせた臨機応変な対応など「仕組化・標準化されていない部分」にこそ、支援の本質が隠されています。評価においては、表面的な記録だけでなく、こうした見えにくい現場の細やかな営みにしっかりと光を当てることが重要です。
また、日住を運営する法人は比較的小規模なケースも多く、大規模な法人のように組織マネジメントの体制が完全に整っていない場合も少なくありません。そのため、画一的な基準で「評価項目を満たしているか」だけを形式的にチェックするのではなく、現場が評価点数を上げるためだけの表面的な改善に陥らないよう、各施設の実情に即した柔軟な視点が求められます。
さらに、現場は慢性的な人材不足や、日々の支援に加え個別支援計画の作成、各種届出などの膨大な事務作業に追われています。評価を受けるための準備が、現場スタッフの過度な負担となっては本末転倒です。現場の忙しさに十分に配慮し、限られた時間の中で効果的にヒアリングや確認を進める工夫が必要です。
第三者評価は、単なる「採点」や「監査」ではありません。私たち第三者評価機関は、施設の方々と対話を重ねながら、利用者にとって持続可能で質の高い支援を「一緒につくり上げる」という伴走者としての姿勢を大切にし、日住のサービス向上に貢献してまいります。
